
3月下旬〜4月にタネを播き、収穫できるのは11月下旬〜2月頃と、野菜の中でもかなり栽培期間が長い「ネギ」。その葉っぱを観察していると、表面に白っぽいカビや薄い黄色の斑紋が出てくることがあります。こんな症状を見つけたら、カビの一種が引き起こす厄介な病気「べと病」のシグナルかもしれません!
今回は、ネギ農家を困らせるべと病の発生を防ぎ、元気に育てる方法について詳しくご紹介します。
概要
べと病は、カビの一種である「Peronospora destructor」によって引き起こされる病気です。全国各地のネギ農家さんの頭を悩ませるやっかいな病気です。
べと病が発生しやすいのは、比較的に温度が高い時です。例えば、3~5月にかけてや、秋雨の時期などに多く見られます。特に15℃前後の湿気が多い条件で発生しやすいです。
こうした天候が続く時は十分注意してください。また、肥料過多などで葉がたくさん茂った状態だと、発生しやすくなります。

べと病は、発病した病斑から胞子が飛び散ることで、周りにどんどんと感染が広がっていきます。ネギ本体からはもちろん、残渣にも菌が残っていて、そのまま冬を越して翌年の春の発生源になることも多いです。
被害
べと病が発生すると、はじめに葉っぱの表面に白いカビが発生します。また、ぼんやりとした薄い黄色の大型の病斑ができることもあります。
やがて、これらの病斑が広がっていきます。すると葉っぱが折れ、そのまま枯れてしまいます。

先ほど触れたように、べと病は一度発生すると、翌年以降も畑に残り続けます。ずっと発生しやすい状況が続く、とてもやっかいな病気です。
以前にべと病が発生したことがある畑では、病気をできる限り抑えられるように十分対策を練っておきましょう!
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予防
べと病の被害を防ぐためには、しっかりと予防をすることが大事です。具体的には、以下の5つのポイントに気を付けて対策するのおすすめです。
1.圃場には無病苗を使用する
そもそも畑に持ち込んだ段階の苗が病気を持っているようでは、その後の対策で何とかするのは難しいです。病気が出ないようにきちんと育てた苗などを使うようにしてください。
2.過去に発生した圃場では、連作をしない
過去にべと病が大量発生した畑には、発生源となる病原菌がたくさん残っています。春になると眠っていたべと病が大量発生した!…なんてことにならないよう、できる限り別の圃場を使って栽培するようにしてください。
3.枯れた葉や古い葉を取り除く
病気を引き起こすカビは、通気性が悪いと発生しやすくなります。そこで、ネギの枯れた葉や古い葉をこまめに取り除き、通気性の良い状態を保つようにしましょう。
4. 水はけを良くする
水はけが悪い場所でも発生しやすいです。そのため、水はけがよい畑を選んだり畝を高めにしたりするなど、水はけの良い状態を保ち、カビが住みにくい環境をつくることが大事です。
5. 肥料過多を避け、施肥量を調整する
肥料は多すぎても少なすぎてもいけません。べと病に限らず、窒素が多くなると病気の発生が増えますので、特に病気が発生しやすい時期の追肥は、ネギの成長をきちんと見ながら適切に行うようにしましょう。
対策
1.病斑の発生した葉を取り除く
べと病によってできた斑点から周辺に病気が広がってしまいます。そのため、病気が発生した葉はすぐに除去しましょう。
2.農薬を散布する
被害が広がって大変なことになりそうなら、早めの農薬散布を検討しましょう。なお、薬剤を使う際は、必ず他の系統とローテーションして耐性菌の発生を防ぐようにしてくださいね!
予防効果がある有機JAS適合農薬としては「Zボルドー」があります。
そのほか、早めに予防したいのであれば「ランマンフロアブル」や「ジマンダイセン水和剤」を、予防・治療効果をダブルで期待するなら「フォリオゴールド」や「ダコニール1000」などを試してみるのがおすすめです。
まとめ
べと病の対策は、まず通気性と水はけが良い畑を選ぶこと。前年に病気が発生した場所を避け、輪作を心掛けるようにしてください。また、窒素過多の状態にならないように肥料に気を付け、もし斑点を見つけたらすぐに取り除くことも大事です。
やっかいな病気だけに、無農薬にこだわりがないのであれば、農薬で早めに治療することも念頭に置いておきましょう。雨が多くて心配な時期などは、予防効果のある農薬を早めに散布して対策しておくといいかもしれませんね!
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